メディアアップロードとは、ビデオ、オーディオ、カバー画像などのメディアファイルをVODのストレージにアップロードし、後続の処理と配信などを実行することをいいます。
アップロード方法
VODでは次のいくつかのアップロード方法をサポートしています。
コンソールからのローカルアップロード
VODコンソールのアップロードページで操作して、ローカルメディアファイルをVODにアップロードできます。少量のメディアを直接管理するケースに適しており、簡単かつ迅速、さらに技術的ハードルがないというメリットがあります。 コンソールからのプルアップロード
VODコンソールのアップロードページで操作して、アップロードするメディアのURLを指定すると、VODバックエンドがファイルをオフラインでプルします。 サーバーからのアップロード
バックエンドサーバーにストレージされたメディアファイルをVODにアップロードできます。自動化、システム化された本番環境に適しています。VODでは次のプログラム言語によるサーバーからのアップロードSDKからのアップロードを提供します。 クライアントからのアップロード
エンドユーザーはクライアントのローカルビデオをVODにアップロードできます。UGC、PGCなどのケースに適しています。VODは次のプラットフォームのクライアントからのアップロードSDKからのアップロードを提供します。 APIからのプルアップロード
VOD が提供するサーバーAPIからのプルアップロードインタフェースを使用するとき、アップロードするメディアのURLを指定すると、VODバックエンドがファイルをオフラインでプルします。大量のまたは自動化されたメディアファイルを移行するケースに適しています。 CSSレコーディング
CSSが提供するレコーディング機能を介して、CSSストリームのビデオ内容をVODにストレージし、アーカイブ、トリミングおよびレビューなどを実行します。 ストレージリージョン
サポートされているリージョン
VODでは世界中の複数のリージョンにストレージノードがあります。メディアをアップロードするプロセスではその内の1つのリージョンを選択してストレージします。現在、VODがサポートするストレージリージョンは次のとおりです。
ストレージリージョンのアクティブ化
複数のストレージリージョンを構成する重要な目的はメディアアップロードの品質(成功率と速度)を向上させることです。アップロードの実行者とストレージノードの距離はアップロード品質に影響を及ぼし、通常、遠距離よりも近距離の方が高いアップロード品質を得られます。
開発者がVODサービスをアクティブ化すると、VODはシンガポールストレージリージョンを自動的に割り当てます。開発者は業務のニーズに応じてその他のストレージリージョンをアクティブ化することが可能です。具体的な操作については、アップロードストレージ設定をご参照ください。ストレージリージョンは一度アクティブ化すると無効にできなくなります。 デフォルトのストレージリージョン
開発者の既存のストレージリージョンの中には、デフォルトのストレージリージョンがあり、かつそれは1つのみとなります。ストレージリージョンが1つのみ(シンガポール)のときは、これがデフォルトのストレージリージョンとなり、複数のストレージリージョンをアクティブ化している場合は、コンソールでその他リージョンをデフォルトのストレージリージョンに選択することができます。具体的な操作については、ストレージリージョン設定をご参照ください。 デフォルトのストレージリージョンの目的:一部のケースでは、このリージョンがメディアアップロードの対象リージョンとして優先的に選択されます。具体的な説明については、次のテキストをお読みください。
ストレージリージョンの選択
メディアのアップロードにはストレージリージョンを選択する必要があります。デフォルトでVODバックエンドによって自動的に選択されることも、またアップロードリクエストで指定することもできます。
VODバックグラウンドがストレージリージョンを自動的に選択する場合:
開発者のストレージリージョンが1つのみ(シンガポール)の場合は、アップロードしたすべてのメディアはこのリージョンに保存されます。
開発者が複数のストレージリージョンをアクティブ化している場合、各種アップロード方法の選択ポリシーは次のとおりです。
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コンソールからのローカルアップロード | アップロードする者の地理的位置に基づき、最寄りのストレージリージョンが選択されます |
コンソールからのプルアップロード | デフォルトのストレージリージョンが常に選択されます |
サーバーからのアップロード | アップロードする者の地理的位置に基づき、最寄りのストレージリージョンが選択されます |
クライアントからのアップロード | アップロードする者の地理的位置に基づき、最寄りのストレージリージョンが選択されます |
APIプルアップロード | デフォルトのストレージリージョンが常に選択されます |
CSSレコーディング | CSSストリームの所在リージョンに基づき、最寄りのストレージリージョンが選択されます |
開発者がストレージリージョンを指定する場合の各種アップロード方法の指定方法は次のとおりです。
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コンソールからのローカルアップロード | サポートしていません |
コンソールからのプルアップロード | サポートしていません |
サーバーからのアップロード | |
クライアントからのアップロード | |
APIプルアップロード | |
CSSレコーディング | サポートしていません |
機能と制限
メディアのタイプ
VODは次のタイプのメディアファイルのアップロードをサポートしています。
ビデオ:WMV、RM、MOV、MPEG、MP4、3GP、FLV、AVI、RMVB、TS、ASF、MPG、WEBM、MKV 、M3U8、WM、ASX、RAM、MPE、VOB、DAT、MP4V、M4V、F4V、MXF、QT、OGG。
オーディオ:MP3、M4A、FLAC、OGG、WAV、RA、AAC、AMR。
カバー画像:JPG、JPEG、PNG、GIF、BMP、TIFF、AI、CDR、EPS
イベント通知
メディアアップロードが完了すると、VODバックエンドはこのイベント通知を送信します。イベント通知の原理については、 イベントの通知 を、設定方法については、イベント通知の設定 をそれぞれご参照ください。
各種アップロード方法に対応するイベント通知のタイプは次のとおりです。 |
コンソールからのローカルアップロード サーバーからのアップロード クライアントからのアップロード CSSレコーディング | |
コンソールからのプルアップロード APIからのプルアップロード | |
付属機能
VODのメディアアップロードは、メディア資産管理関連、ビデオ処理とイベント通知関連、アップロード制御関連などの様々な付属機能をサポートしています。
メディア資産管理関連
カバーの追加:ビデオをアップロードするときに画像を一緒にアップロードします。この画像はVODメディア資産システムでこのビデオのカバーとして自動的に設定されます。
有効期限の指定:アップロード時にメディアファイルの有効期限を指定し、指定時間に達した後、VODバックエンドはメディアファイルおよびそれに関連するファイル(トランスコードファイル、スクリーンキャプチャなど)を自動的に削除します。
分類の指定:アップロード後にこのメディアファイルの分類を設定します。
各種アップロード方法のサポート状況と使用法は下表のとおりです。
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カバーの追加 | サポートしていません | サポートしていません | |
| | サポートしていません |
期限の指定 | サポートしていません | サポートしていません |
| サポートしていません | | |
分類の指定 | | サポートしていません |
| | | サポートしていません |
ビデオ処理およびイベント通知関連
自動ビデオ処理:メディアのアップロードと同時にタスクフロー を指定すると、アップロードの完了後にVODはこのタスクフローを自動的に実行します。よくあるケース:ビデオのスタートフレームの画像をキャプチャしてカバーにする、トランスコード、コンテンツ審査など。 ビデオ処理イベント通知のパススルーフィールド:自動ビデオ処理が有効になっている場合は、処理が完了した後、VODバックエンドはイベント通知を開始して、このフィールドをパススルーします。
アップロードイベント通知のパススルーフィールド:アップロードが完了後、VODバックエンドはイベント通知を開始してこのフィールドをパススルーします。
各種アップロード方法のサポート状況と使用法は下表のとおりです。
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| | | | クライアントからのアップロード署名sessionContextパラメータ | | |
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アップロード制御関連
中断からの再開 :アップロードプロセスが予期せず終了し(ネットワークの中断、ブラウザの終了など)、同一ファイルのアップロードを再度実行する場合に、ファイル全体をアップロードし直す必要がなく、中断した部分から引き続きアップロードすることができます。
アップロードの一時停止/再開:アップロード中に自主的にアップロードを停止し、自主的にアップロードを再開することができます。
アップロードのキャンセル:アップロード中に自主的にそのアップロードを終了することができます。
アップロードの進行状況の取得:メディアのうちVODにアップロードされた部分の割合を取得することができます。
マルチパートアップロード:アップロード時にメディアファイルを複数のパートに分割して、それぞれ別々にアップロードします。 弱いネットワーク環境の場合、ネットワーク異常による中断の影響を軽減できます。さらに高帯域幅環境の場合は、複数のパートを同時にアップロードして、ネットワーク帯域幅を充分に利用することができます。
各種アップロード方法のサポート状況と使用法は下表のとおりです。
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| | | | Web SDK はデフォルトで有効になっています Android SDKはデフォルトで有効になっています iOS SDKはデフォルトで有効になっています | | |
制限
メディアファイルサイズの制限は次のとおりです。
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コンソールからのローカルアップロード クライアントからのアップロード - Web SDK | 60GB |
サーバーからのアップロード コンソールからのプルアップロード APIからのプルアップロード | 48.82TB(50,000GB) |
クライアントからのアップロード - Android SDK クライアントからのアップロード - iOS SDK | 10GB |
CSSレコーディング | MP4/FLV 形式は48.82TB(50,000GB)です HLS形式はサイズに制限はありません |
ファイル数量:制限がありません。
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